こんな疑問を解消します!
- FX自動売買の詐欺の手口とは?
- 自動売買詐欺かどうか見抜く方法は?
- 自動売買の詐欺にあった場合の対処法は?
この記事では「FX自動売買の詐欺」に関する情報を詳しく紹介していきます。
中身のない自動売買ツールを高額で販売するという手口は、昔から存在する古典的な詐欺のひとつです。
最近は狡猾に作られたネットサイトを通じて「あたかも本当に稼げるようなツール」を装い販売活動をしているところもあります。もちろん販売されている自動売買ツールを使っても利益が出る保証はありません。
ここでは、そんな自動売買詐欺の手口や詐欺に引っ掛からないための知識を分かりやすくまとめました。
自動売買システムを使ったFX自体は詐欺ではない
まず理解しておいてもらいたいのは「自動売買システムを使ったFX取引自体は詐欺ではない」という点です。
FXの自動売買は正当な取引手段のひとつであり、中には上場企業が提供する自動売買や特許を取得しているプログラムもあります。
つまり、金融庁に登録して法令を順守している業者が提供する「自動売買サービス」に違法性はないということです。
気を付けてもらいたいのは、自動売買ツールと称して販売されている詐欺商材となります。
とはいえ、これからFXを始める初心者の場合だとその違いも分からないと思います。
そこで、次にFXの自動売買ツールを使った具体的な詐欺の被害実例や手口を紹介していきましょう。
FXの自動売買詐欺の被害実例
それでは、実際に起きたFX自動売買詐欺の実例を紹介します。
「必ず儲かる」といった誘いでFX自動売買ソフトへの入金を進められ、突然連絡が取れなくなりお金をだまし取られてしまった事例です。
この事件の被害者は約700人で、被害総額は2億円を超えるとみられています。
「FXの自動売買システムのモニターに当選しました」
昨年4月、岐阜県に住む30代男性会社員のスマートフォンに、南太平洋の島国サモアにある投資会社という「ライズリンク」の代理店店員を名乗る男から電話があった。男は専用口座を開設して証拠金を預けるよう求めた上で、こう強調した。「元本は減りません。必ず儲かります」
男性はライズリンクのホームページ(HP)で名前などを登録し、開設した口座に約130万円を入金。男に勧められ、FX取引に必要なソフトもダウンロードした。だがその後、男とは連絡がつかなくなり、口座から出金もできなくなった。だまされたと気づいた時には、なすすべもなかった。
詐欺に合わないで自動売買を使いたいなら、金融庁に登録済みの国内FX会社が提供しているシステムを使うのがおすすめです。
詳しくは以下の「FX自動売買おすすめランキング」の記事をご覧ください。
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FXの自動売買詐欺の手口について
FXの自動売買に関連した詐欺は様々な形でおこなわれています。
FXの自動売買詐欺の手口
- ①中身のないツールを高額で販売
- ②偽造した取引履歴や口座残高で相手を騙す
- ③SNSからのダイレクトメッセージ
- ④異性を狙ったロマンス詐欺
- ⑤自動売買口座の転売や転用
それぞれの手口や詐欺の内容を詳しく解説していきますので、同様の手口に引っ掛からないよう気を付けましょう。
①中身のないツールを高額で販売
FXの自動売買詐欺でもっとも典型的な手口が「中身のないツールを高額で販売する」というものです。
この詐欺の特徴は被害者が自ら購入しているため、相手を訴えづらいといったところにあります。
詐欺的な自動売買ツールを販売するサイトにはどこかに小さく「利益を保証するものではない」などと書かれていて、たとえまったく中身のないツールでも「無理やり販売したのではなく、相手(被害者)が自らの意思で購入した」「利益を保証するとは謳っていない」という言い訳が成立してしまいます。
ちなみにネット上で購入した商品の場合は、クーリングオフが認めらないケースがほとんどです。(返品・返金に関する特約があれば別)
というのも、ネットショッピングは自らの意思で商品を探し、そこから購入手続きをおこなうため「押し売り」されたわけではありません。つまり詐欺的な自動売買ツールでもネット購入した場合には泣き寝入りするしかないということです。
こうした理由からも中身のない自動売買ツールを販売する悪質サイトは後を絶ちませんので、無闇に信憑性のないツールを買わないようにしましょう。
②偽造した取引履歴や口座残高で相手を騙す
自動売買関連の詐欺商材を販売しているサイトでは、取引履歴や口座残高を掲載して相手を信じ込ませる手口が横行しています。
SNSなどを眺めているとたまに「○○を使ったらFXの利益が倍増した!」「誰でも勝てるシステムだから絶対使った方が良い!」などという広告を見かけることがあります。
そして、そういった詐欺サイトの中には「ツールを使った場合の取引結果」や「ツールを使って稼いだ口座残高」を載せているところも少なくありません。
FX初心者の場合だと「ものすごい口座残高なので、このツールを使えば本当に稼げるのでは…」と思い込んでしまいますが、いまどきはFX口座の取引履歴や銀行口座の残高画像を加工するくらい簡単に出来てしまいます。
また、加工した画像ではなく大量の現金の写真を掲載しているところもありますが、それは取引によって得た利益ではなく「詐欺によって稼いだ現金」である可能性が否定できません。
このように悪質なサイトの実情を知れば詐欺に引っ掛かるリスクは減ります。ネット社会ではウソを見破る力が必要となりますので、ぜひ上記のような例を覚えておいてください。
③SNSからのダイレクトメッセージ
SNS全盛の現代ではダイレクトメッセージを使って詐欺商材の勧誘をおこなってくるケースもあります。知らない人からフォローの申請が来て、そこから交流が始まりFXの儲け話に繋がるというのはよくある話です。
もちろん大半の人はこうした詐欺に引っ掛からないと思いますが、それでもSNSをきっかけとした投資詐欺事件は毎年のように起こっています。
なお、これに関しては「顔や素性を知らない人からの甘言には騙されないようにしてください」としか言えません。
また、ダイレクトメッセージでやり取りをおこなっている際に、先ほども触れたような「加工された口座残高の画像」や「大金の画像」を見せられても信じ込まないようにしましょう。
④異性を狙ったロマンス詐欺
最近よく発生しているのが異性を狙ったロマンス詐欺です。ロマンス詐欺とは相手の好意を利用した詐欺の一種なのですが、最近はSNS経由でこうした詐欺に発展するケースが多くなっています。
ちなみにInstagramやFacebookで知り合いでもない美男美女からフォローのリクエストがあった場合は、真っ先にこのロマンス詐欺を疑いましょう。
よくあるパターンはキレイな美女の写真をアイコンにしたユーザーからフォローリクエストがあり、その人の投稿を覗いてみるとゴージャスな暮らしぶりが垣間見えるというものです。
要するに「私が使っている投資方法を真似すればこうした暮らしが出来ますよ」と言いたいわけですが、そういった写真はすべて外国のサイトから引っ張ってきています。
なお、顔の画像については台湾や中国などのモデルが多く使われているようです。これは日本人とあまり見分けがつかない、日本のサイトで画像検索をしてもヒットしないためバレにくいという理由が考えられます。
⑤自動売買口座の転売や転用
FXの自動売買詐欺にはツールではなく「口座」を使ったものもあります。簡単に言えば「すでに稼げる状態となっている自動売買用の口座があるので買わないか?」という内容です。
また、現金を預けてくれれば自動売買口座で何割か増やして返金するといったパターンもあります。
最初のうちは少額の利益を渡してくれる場合もありますが、段々と連絡が付かなくなり最終的には預けた資金をすべて盗まれて終わりというのがこちらの詐欺の特徴です。
なお、他人に資金を預けてFX取引をおこなう行為や他人の口座でFX取引をおこなう行為はFX会社の「利用規約違反」となります。ちなみに他人の口座を使うのは違法でもありますので、場合によっては詐欺を受けた側でも逮捕される危険性があります。
FXの自動売買詐欺に引っ掛からないための知識
FXの自動売買システムを悪用した詐欺の手口を紹介してきましたが、次はそんな詐欺に引っ掛からないための知識をお伝えしていきます。
投資に必勝法はない
FX初心者の方は、まず「投資に必勝法はない」ということを覚えてください。
自動売買関連の詐欺では「驚異の勝率○○%」「1年後には確実に資金が○○倍になる」といった言葉がよく使われますが、将来的に同じような形で稼げることはありません。
それでも中には「実際に稼いでいる人がいるわけだから必勝法に近い方法があるのでは?」と信じてしまう方がいます。
そもそもFXは為替の値動きに対して注文をおこない、その差額によって利益を得る投資法です。仮に必勝法に近い取引手法があったとして、そのやり方を投資家全員が実行したらFXの取引が成り立ちません。
もはや為替の価値自体が崩壊することに繋がるので、FXを含めた投資に必勝法はないわけです。これを理解しておけば、詐欺的な自動売買ツールなどに引っ掛かることもなくなります。
記事:FX自動売買は大損する危険性がある?結論あり!失敗パターンと対策
国内FXでは外部の自動売買ツールが使えない
こちらも重要なポイントとなりますが、国内のFX会社が提供している自動売買システムでは外部のツールが使えません。
国内FX会社の自動売買口座は自社製のものとなっていますので、そこに他の自動売買ソフトを組み込むことが出来ないわけです。
仮に取引プラットフォームがインストールタイプのもので、PCに落としたファイルに自動売買ツールを加えられたとしても正常に動くかどうか分かりません。
なので、国内FX会社を利用して外部のツールを導入するなどの説明があれば、真っ先に詐欺を疑いましょう・
海外FX用の有料自動売買ツールには注意
海外FXでは外部ツールが組み込めるMT4・MT5という取引プラットフォームが採用されています。そのため、海外FX用として詐欺商材を販売しているサイトも少なくありません。
しかし、MT4やMT5に対応した自動売買ツールは基本的に無料で手に入ります。中にはとても役に立つ無料のソフトウェアもありますので、わざわざ高いお金を払って有料のツールを買う必要がないわけです。
こうした基礎的な知識を持っていれば詐欺的な自動売買ツールに引っ掛かることもありませんので、ぜひ参考にしてください。
FXの自動売買詐欺で騙された場合の対処法
続いてはFXの自動売買詐欺に騙されてしまった場合の対処法を紹介していきます。
詐欺にあった場合の対処法
- 弁護士へ相談
- 国民生活センターへ相談
- 警察へ相談
①弁護士へ相談
明らかに悪質な詐欺に遭った場合は、まず弁護士へ相談しましょう。
騙してきた相手やSNS上で連絡してきた相手が分かっていれば、法的に訴えることが出来るかもしれません。
なお、いきなり弁護士へ相談することにハードルを感じる方は、国によって設立された無料で相談できる「法テラス」などを利用しましょう。
②国民生活センターへ相談
ネット販売されている詐欺商材を買ってしまった場合には、一度、国民生活センターまで連絡をしてみましょう。
国民生活センターでは被害の内容に応じて相談すべき専門機関を教えてくれます。
仮に同じような被害が多い場合には、適格消費者団体を通じて集団訴訟を起こせる可能性もあります。
③警察へ相談
自動売買関連の詐欺で直接現金を騙し取られた場合は、警察に相談するのもひとつの手です。詐欺罪が立証されるような事案であれば警察も動かざるを得ません。
なお、ネット上でのやり取りから相手の個人情報を特定するためには警察もしくは弁護士の協力が必要となります。(IPアドレスの開示請求など)
FXの自動売買詐欺に関するQ&A
それでは最後にFXの自動売買詐欺に関する疑問をQ&A形式で解消していきます。
国内FXの自動売買システムに騙しはないのか?
国内FX会社が提供する自動売買システムには不正や騙しがありません。国内のFX会社は金融庁によって認可されていますので、仮に不正操作などが発覚すればすぐに業務停止となります。
現在のところサービスを提供しているFX会社であれば問題ないと言えるため安心して利用できます。
安全な自動売買システムを使っても損失は出る?
正当な自動売買システムを使っていても損失が出ることはあります。自動売買はあくまで取引方法のひとつであり、利益を保証するものではありません。
これはどこのFX会社を選んでも同じなのでよく理解しておきましょう。
そもそも自動売買は稼げるのか?
自動売買の仕組みを上手く使いこなせるようになれば、継続的に利益を生み出すことも可能です。ただし、前述の通り「投資に必勝法はない」ので稼げなくなることもあり得ます。
自動売買で稼ぐ場合は、選択しているストラテジーや注文価格の設定を常に見直すことが重要です。「これまでは利益が出ていたのに突然稼げなくなった」というときは、設定しているプログラムが相場に合わなくなってきたと考えられますので別の設定に変更してみましょう。
自動売買詐欺に騙されないためには国内FX会社のシステムを選ぶこと
FXの自動売買詐欺に関する情報を詳しく紹介してきました。本文で解説した通り、自動売買の仕組みを悪用した詐欺には色々なパターンがあります。
自動売買詐欺に騙されないためにはFXの基本的な知識を身につけておくことが大切なので、ご覧いただいた「投資に必勝法はない」「そもそも国内FXでは外部のツールが使えない」といった点をよく覚えておいてください。
その上で、自動売買を始めるのであれば国内のFX会社のシステムを選んでみましょう。
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