こんな疑問を解消します!
- 株とは?株はどんな仕組みなの?
- 株式投資のメリット・デメリットは?
- 株式投資の始め方は?
「株式投資には興味あるけど、なんだかよく分からない・・・」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、メガバンク出身の現役億投資家が初心者の方でも理解できるように、株とは何か?株式投資の仕組み、そして株式投資を始めるための基本的な手順を説明していきます。
この記事をじっくり読めば、あなたもすぐに株式投資を始められますよ!
株とは?仕組みを初心者向けに解説
株とは「企業が事業に必要な資金を集めるために発行する証書」のことです。
ただ、初心者の方はこれだけ聞いても意味不明だと思いますので、背景から説明しましょう。
まず、企業は事業を拡大するために、新たな人材を獲得したり、設備を増やしたり、オフィスを拡大したりしますが、その際には「資金」が必要です。
ここで、代表的な資金調達の方法は銀行からお金を借りる(融資)ことです。
皆さんも、家を建てる時に銀行からローンを借りている方もいますよね?
ただ、銀行もタダでお金を貸してくれる訳ではありません。
お金を企業に貸す代わりに、企業は金利に応じた利息を支払う必要があります。
また、借りたお金も返済期限が設けられており、いつかは全て返済しないといけません。
企業からしたら毎月利息を支払い、返済の期限がある銀行融資はデメリットも多いです。
そこで、利息支払いの必要が無く、返済期限もない資金集めの方法として登場するのが「株式発行」です。
企業が株を発行し、投資家がその株を買うことで、企業は資金を投資家から集めることが出来ます。
利息も返済期限もない調達方法ですが、株を買った株主は企業オーナーの一部になるので、たくさん株を保有する大株主の発言に、会社の経営が左右されるデメリットもあります。
株式投資の3つのメリット
投資家が株を買うことによって得られるメリットは以下の3つです。
株式投資のメリット
- 売買益が発生
- 配当金を受け取れる
- 株主優待をゲットできる
4つ目に、経営に参画できる点もありますが、大口投資家以外はあまり関係ないので、この3つをまずは理解しましょう。
メリット1:売買益が発生
株は証券会社を通して自由に売買できますが(※後述)、安い値段で買って高い値段で売ることでその差額が儲けになります。
例えば、1株200円のA社の株を100株(20,000円)購入し、1株400円になったところで売れば、差額の2万円が利益となります。
では、どんな理由で株価は上昇したり下落したりするのでしょうか?
株価が変動する理由は、需要と供給のバランスが変化するためです。
一つの企業が発行できる株の絶対量は企業ごとに決まっていますので、欲しい人がいても株の数が少なくなれば、その株は取り合いになります。
ですので、買いたい人が売りたい人よりも多ければ株価は上昇しますし、逆に買いたい人より売りたい人の方が多ければ株価は下落します。
更に具体的な理由を挙げると、株価上昇と株価下落の理由は以下の通りです。
買いたい人が増える要因(株価上昇)
- 業績の改善
- 新製品の発売
- 特許の取得、など
売りたい人が増える要因(株価下落)
- 業績の悪化
- 不祥事
- 製品の欠陥、など
メリット2:配当金を受け取れる
二つ目のメリットは、投資家は会社が得た利益の一部を「配当金」として受け取れる点です。
配当金を配るかどうかは会社が自由に決められますので、たくさん利益を出しているのに配当金が無い会社もあります。
また、業績や将来の見通しにより配当の金額、時期、回数などが毎回変動します。
配当利回りとは
配当金について更に理解を深めましょう。
配当金の配布回数は年1回または2回が主流ですが、投資額に対する配当金のお得さを比べる指標に年間配当金と株価で計算される「配当利回り」があります。
配当利回りは以下の式で計算されます。
配当金の指標
配当利回り=1株あたりの配当金(年間)÷現在の株価
例えば今、配当金を配るA社(株価500円、1株あたり配当金35円)とB社(株価300円、1株あたり配当金25円)があるとします。
ここで、単純に配当金の金額だけを比べるとA社の方がお得ですが、投資資金の効率を図る配当利回りを見るとB社の方がお買い得になります。
株価 | 1株あたりの配当金 | 配当利回り | |
A社 | 500円 | 35円 | 7.0% |
B社 | 300円 | 25円 | 8.3% |
高配当株の一覧
高配当で有名な銘柄と、配当利回りは以下の通りです。
企業 | 配当利回り |
商船三井(9104) | 16.30% |
日本郵船(9101) | 15.20% |
三井松島ホールディングス(1518) | 7.06% |
日本製鉄(5401) | 5.90% |
ソフトバンク(9434) | 5.63% |
※数値は2023年2月18日時点
記事: 配当金とは?もらえる仕組みや高配当株の探し方を初心者向けに解説
メリット3:株主優待をゲットできる
3つ目のメリットは株主優待として会社の製品やサービスを株主はタダで貰える点です。
株主優待の種類は様々ですが、人気の優待には「QUOカード」「買い物券」「自社製品詰め合わせ」などがあります。
株式投資の2つのデメリット
株式投資にもメリットだけではなく、当然デメリットやリスクもあります。
株式投資のデメリット
- 価格変動で元本割れのリスク
- 倒産で株価ゼロのリスク
それぞれ詳しく説明していきます。
デメリット1:価格変動で元本割れのリスク
一つ目のデメリットは、購入した株式が値下がりすることによって損が発生することです。
株価は必ずしも上昇するとは限らず、売りたい人が多ければ下落することもあります。
例えば、1株400円のB社株を100株(40,000円)買った後、1株200円に値下がりしてしまったら、そこで売却すると2万円の損が確定します。
デメリット2:倒産で株価ゼロのリスク
それでは、株価が下がったとしてもまた上昇する事を願って、ずっと売らずに株を持っていればいいのでは?と思った方もいるでしょう。
もちろん、将来的に株価が元の水準に戻れば損をせずに済みますが、業績が悪く赤字続きの会社の場合、最終的には倒産してしまうリスクもあります。
そうなると、株価の価値はゼロになり、今後上昇する事も決してありませんので、投資した全額を失うことになります。
株式投資で株価を予想する2つの方法
株式投資で利益を上げるためには、株価の予想が非常に重要です。
株価の予想方法には、過去の株価推移(チャート)で将来の値動きを予想するテクニカル分析と、企業の財務状況、経営状況、経済環境などから将来の株価を予想するファンダメンタルズ分析の2つの方法があります。
株価予想の方法
- テクニカル分析
- ファンダメンタルズ分析
テクニカル分析とは
テクニカル分析とは、株価チャートや出来高などの過去のデータから、株価の将来的な動きを予想する方法です。
テクニカル分析では、下図のようなローソク足チャートに移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターを表示し、市場のトレンドや転換点を判断します。
また、出来高やRSIなどのテクニカル指標を用いて、市場の勢いや買われすぎ・売られすぎの状態を判断し、売買のタイミングを探ります。テクニカル分析は、主に短期投資家によって用いられる方法となります。
テクニカル分析について詳しくは以下の記事をご覧ください。
記事:株のテクニカル分析とは?
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタル分析とは、企業の財務諸表や業績、市場動向や経済指標などから、企業の評価額や将来の業績を分析し、株価を予想する方法です。
ファンダメンタル分析では、株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)などの指標を用いて、現在の株価が割安かどうかを判断します。
また、企業の財務諸表から営業利益率などの指標を算出し、企業の業績が将来的に成長する余地がどの程度あるのか予想します。ファンダメンタル分析は、主に中長期投資家によって用いられる方法です。
ファンダメンタルズ分析について詳しくは以下の記事をご覧ください。
株式投資の実践的な成功事例
株式投資やテクニカル分析、ファンダメンタルズ分析などの言葉を聞くと難しく感じますが、要は「身近なところで何が流行りそうか?」を予想することが株で稼ぐ秘訣です。
例えば、ユニクロを展開するファーストリテイリングは、過去20年で株価が133倍以上になりました。
一昔前は、ユニクロの店舗をそこまで見かけなかったと思いますが、どんどん店舗を拡大し、今や冬に着る「ヒートテック」は多くの方が愛用しているのではないでしょうか。
株価 | 保有株数 | 保有資産 |
495円 | 1,000株 | 495,000円 |
▼ 株価変動(20年)▼ | ||
65,870円 | 1,000株 | 65,870,000円 |
(運用利益)+65,375,000円 |
また、IT企業を代表するヤフーを運営するZホールディングスの株価も44倍に拡大しています。
インターネットが普及し、パソコンやスマホを使う人が増えて関連する企業の株価が大きく上昇しているのが分かりますね。
株価 | 保有株数 | 保有資産 |
10.3円 | 1,000株 | 10,300円 |
▼ 株価変動(20年)▼ | ||
459円 | 1,000株 | 45,9000円 |
(運用利益)+448,700円 |
動画で更に詳しく株の仕組みを解説していますので、文章だけで分かりにくいと感じた方はご覧ください。
株式投資の始め方と手順
ここでは実際に株式投資を始める際の手順を解説します。
大事なところですので、初心者の方はきっちり理解しておきましょう。
株式投資の始め方
- 株式投資の売買の仕組みを理解する
- 証券会社の種類を理解する
- 手数料と取引単位を理解する
- 証券口座を開設する
ステップ1:株式売買の仕組みを理解する
株は証券会社を通して証券取引所で売買されます。
投資家は取引手数料を証券会社に支払うことで、証券会社が代わりに証券取引所で売買をしてくれるのです。
証券取引所で株式売買できる企業を、上場企業と言います。
上場企業になる為には、以下の主な証券取引所の1カ所にて、それぞれに応じた厳しい条件(資本金や売上規模など)をクリアしなければなりません。
主な証券取引所(2021年9月時点)
- 東証プライム:1,556社
- 東証スタンダード:2,408社
- 東証グロース:481社
東証プライムは大企業が多く上場しており、東証スタンダードはプライムに次ぐ大企業や中堅企業が多く上場しています。
一方、東証グロースは、成長性の高いベンチャー企業が多く上場しており、ハイリスク・ハイリターンの投資先となります。
ステップ2:証券会社の種類を理解する
証券会社には、営業担当がついて相談も可能な「対面型証券会社」と、ネットを使った自分で売買をする「ネット証券会社」の2種類があります。
対面型証券は手数料が高いことがデメリットですが、営業担当者に色々と相談できる点がメリットです。
一方、ネット証券は手数料が安いことがメリットですが、ネットを使って全て自分で取引を完結させないといけません。
一長一短がありますが、パソコンやスマホに不自由しない方は、手数料が安いネット証券がおすすめです。
対面型証券 (営業担当がつき相談可能) | ネット証券 (ネットで自分で売買) | |
有名証券会社 | 野村証券、大和証券、SMBC日興証券など | SBI証券、楽天証券など |
情報提供 | プロから対面で情報を受けられる | 自分で情報収集をする必要がある |
手数料 | 高い | 安い |
ステップ3:手数料と取引単位を理解する
株の売買取引をする際は、その都度取引手数料が発生します。
この手数料は運用利益から相殺される形になりますので、手数料は安いに越した事はありません。
特にスキャルピングという、数分~数時間で取引を繰り返していく手法では、手数料がどんどん蓄積されていきます。
手数料は各証券会社によって異なり、例えば上限金額の中でなら手数料定額など様々な設定があります。
また、一回の株購入には、「何株単位での購入」というのが証券会社毎に決められています。
一般的には「100株単位」「1,000株単位」というものが多いですが、証券会社によってはこの限りではありません。
上記を踏まえながら、証券会社を選ぶ際は十分に吟味するようにしましょう。
ステップ4:証券会社で証券口座を開設する
株取引を始めるには、「専用の証券口座」を証券会社で開設する必要があります。
もちろん、口座開設は誰でも無料ででき、手数料や維持費などは一切かかりません。
松井証券は、創業100年を超える信頼のおける証券会社です。取引ツールも使いやすい他、口座開設の仕方や株式取引に関することなどをカスタマーサポートへ電話で質問することもでき、初心者の方にも安心です。
楽天証券は、言わずと知れた大手ネット証券口座です。豊富なマーケット情報の他、取引ツールなども使いやすく、初心者は最初に口座開設しておきたい先です。また、楽天ポイントカードとも相性が良く、楽天を使用している方なら真っ先に使用したい証券会社です。
株式投資の始め方まとめ
投資メガバンクでは、株式投資のテクニックを学ぶステップアップ講座を用意しております。
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